●裁判官 菊井一夫
●審級情報 神戸地方裁判所姫路支部、平成14年(ワ第860号外、不当利得返還請求事件等
●利息制限法1条1項、民法704条、貸金業法43条1項、17条、18条、
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●要旨

◎ 原告らは,アプラスとの間で,リボルビング払いによる金銭消費貸借契約に基づく取引を継続していた。顧客がクレジットカード利用契約の申込をすると,約款とともにクレジットカードを交付する。そして,キャッシングを利用すると,支払期日の約1週間前に利用明細書を送付し,支払期日に顧客の銀行口座から自動引落しにより弁済の受領をする。このような取引において,アプラスは利息制限法を超過する利息を受領していた。

◎ 本件の争点は, (1) 貸金業法43条1項のみなし弁済規定の適用、(2)各個別貸付の一体性、(3)期限の利益の喪失(4)消滅時効の成否 であるが,これら全てについて顧客側の主張が認容された。 

◎ みなし弁済規定適用の有無について、(1)アプラスの主張「17条書面:キャッシングサービスの磁気カード,カード利用契約の約款及び毎月の利用明細書を併せると同法17条1項所定の書面に該当する。 18条書面:銀行預金口座からの口座振替においては,同条2項により受取証書の交付は不要である。仮に,上記主張が認められないとしても,アプラスは,毎月支払期日の約1週間前に利用明細書を送付しており,債務者は事前に元利充当関係を把握することができるから,利用明細書が受取証書に該当するということができるし,そうでなくともみなし弁済規定の適用にあたり受取証書の交付を不要とすべき「特段の事情」(最高裁平成11年1月21日判決・民集53巻1号98頁)があるといえる。」が否定された。

◎ 各個別貸付の一連一体性に関しては、顧客の主張「カード利用契約ごとに一体的に連続した金銭消費貸借であるというべきであるから,利息制限法引直し計算においては,個別貸付ごとに計算するのではなく,包括契約に基づく一口の金銭消費貸借として計算すべきである。その際の利率は,極度額が20万円の場合,たとえ最初の個別貸付が5万円であっても18%である。過払い金が発生した後に,別口の債権がなくとも,その後,包括契約に基づく個別貸付がなされた時点で,過払い金はその新たな貸付に充当される。」について、原告主張の計算書に基づき主張どおりの過払い額を認定した。

◎不当利得に対する悪意の利息(民法704条)年5分の割合による利息の支払を命じた。

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