●090326 東京高裁 プロミス 相殺
●東京高等裁判所 平成20年(ネ)6061号 不当利得返還請求事件(平成21年3月26日言渡)
●裁判官 裁判長裁判官大橋寛明、裁判官辻次郎、裁判官齊木敏文 
●代理人 桂川英己

●要旨

◎ 本件は、取引が第1取引と第2取引に分断する場合でかかる過払金請求権が10年の経過により時効消滅する場合であっても、時効消滅前に存在した第2取引の貸付債権と対等額で相殺しうるか否かが争われた事案である。
◎ 本件では、第1取引が、過払金請求権が時効により消滅したとしても、その消滅以前に第2取引に係る貸付債権と相殺適状にあり、その後の貸付債権も一連の取引である以上、時効期間経過前から相殺適状にあったと評価し得るとして、民法508条により対等額で相殺するこができる。そして、控訴人(借主)のした相殺の意思表示は、受働債権の一部が消滅している場合には、その後に発生した貸付債権と相殺する趣旨を含むものと解することができる。
◎ 相殺適状後に生じた利息や遅延損害金については、受働債権である貸付債権の約定利息は、の意思表示がされる前に弁済されて消滅してきたものであるから、相殺によって遡って発生しなかったものとすることはできず、自働債権である過払金返還請求権についても、法廷利息が発生すると解する。

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