非弁提携弁護士
弁護士;内海陽子
1 紹介屋から紹介される弁護士(貸金業者が弁護士を紹介する場合の注意点)
いわゆる「紹介屋」の中には、融資を断った上で、「借金の整理をしてくれるから。」といって「知り合いの弁護士」を紹介する場合があります。
この「知り合いの弁護士」は、紹介屋と提携している弁護士で(「非弁提携弁護士」と呼ばれます。)、多重債務者からの依頼を受けると、貸金業者らに「弁護士が受任したので、以後は本人へ直接請求をするな。」という内容の通知(「介入通知・受任通知」と言われます。)を送ります。
通知を受けとった貸金業者は、金融庁の事務ガイドラインにより、多重債務者本人に直接請求・取立をすることできません。多重債務者は、介入通知により一旦請求が止まったことに安心して、提携弁護士に送金を続けます。
ただ、実際には、提携弁護士の弁護士報酬は、弁護士会の法律相談センターなどで定める報酬基準と比べると法外に高い上、債務整理を行う際にも、利息制限法による元本充当計算をすれば債務額が大幅に減額するような場合でも、相手方である貸金業者の言いなりの金額で和解を成立させていることが多いのです。
非弁提携弁護士については、弁護士法27条違反(非弁護士との提携の禁止)にあたり、懲役や罰金等の刑事罰の対象となっています。
2 非弁提携弁護士の見分け方
それでは、非弁提携弁護士か否かはどのように見分ければよいでしょうか。
非弁提携弁護士には、以下のような特徴があります。
(1) 紹介屋から紹介された弁護士である。
(2) 弁護士が多重債務者と直接面談しないことが多い。
(3) 弁護士費用が高額だったり、明確でない。
(4) 多重債務者が経過説明を求めてもきちんと説明しない。
これらの特徴に当てはまる場合は、非弁提携弁護士である可能性が高いといえます。
3 提携弁護士への対処の仕方
提携弁護士に対しては、直ちに当該弁護士を解任するとともに、弁護士に預けた書類、既に送金した金銭の返還を請求すべきです。もちろん弁護士法違反による刑事告訴・告発、弁護士会への懲戒請求も考えられます。
提携弁護士への対処とともに、それまで提携弁護士に依頼していた債務の整理をやり直す必要がありますので、信頼のおける弁護士に御相談下さい。
提携弁護士が債務者に不当に不利な条件で和解を成立させていた場合にも再度貸金業者との交渉をやり直す余地があります。
最近では、多重債務者が提携弁護士に支払った弁護士報酬の返還請求権を認める裁判もなされています
なお、弁護士の紹介を受けたい場合は各都道府県の弁護士会まで御連絡下さい。





















