くらしの法律相談

1998年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

<<1998年掲載一覧へ戻る

「こじれた夫婦仲の解決は 家裁に円満調整求めては」神戸新聞 1998年8月21日掲載

執筆者:岸本 洋子弁護士

日常のふとしたことがきっかけで、亀裂か入る夫婦の仲。すぐに離婚を考える前に、関係を修復する方法はあるでしょうか。

相談者:妻が生後三カ月の長男を連れて実家に帰ってしまいました。

弁護士:原因は?

相談者:私が子どもの世話をしないとか、父親としての自覚に欠けるとか言うのです。

弁護士:それだけではよく分かりませんね。

相談者:私もよく分からないのです。私としては子どもはかわいいし、子どもの世話もしないわけではないし…。ただ、経済的な理由で親の家に同居しています。何か関係があるのでしょうか。同居については妻も了解していたのですが。

弁護士:二人で話し合わないのですか。

相談者:私はすぐに妻の実家に電話をして戻ってくるように言い、私が話しに行こうかと言ったのですか、妻は来てくれなくてもよい、自分の気持ちは手紙に書くと言うのです。

弁護士:手紙は来ましたか?

相談者:はい。手紙には家庭を築いていくことを真剣に考えているかどうか信じられない、考えているなら具体的に示してくれ、それまでは帰れない、という趣旨のことが書かれていました。

弁護士:奥さんは離婚を求めてはいないのですね。

相談者:妻は「離婚の意思はありません」と書いているのですが、離婚を望んでいるような感じもします。自分から離婚を言いだすと、慰謝料などの面で不利になるのですか。

弁護士:そんなことはありませんよ。慰謝料の内容は、離婚の原因についてどちらに責任があるかによって決まるのですから。ところで、あなたは離婚したいのですか。

相談者:いいえ、家族仲良く暮らしていきたいのです。子どもにも早く会いたいし、どうしたらよいでしょう。

弁護士:家庭裁判所に天婦の円満調整を求める調停を申し立てるのがよいでしょう。そこで、夫婦や関係者か十分話し合うのがよいと思います。

相談者:分かりました。