くらしの法律相談

2001年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

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「家賃の不払い−紛争解決センター利用も」神戸新聞 2001年4月18日掲載

執筆者:羽田 由可弁護士

賃貸アパートの店子さんが家賃が高いからと言って、払ってくれません。何とか話し合いで解決できそうですが、後々のことを考えると、だれかに立ち会ってもらえたらと思います。

弁護士:中立的な第三者に立ち会ってもらって話合いを進めるなら、裁判所の調停か、兵庫県弁護士会の紛争解決センターかな。

相談者:紛争解決センター?

弁護士:紛争解決センターというのは、県弁護士会が身の回りで起こるいろいろな紛争の解決を目指して作った機関で、「あっせん委員」という中立・公平な第三者がそれぞれの言い分をよく聞いて、和解、つまり、話合いによる解決をしようとするものだよ。

相談者:「あっせん委員」にはどんな人がなるの?

弁護士:五年以上の経験を積んだ弁護士がなる。

相談者:調停とは何が違うの?

弁護士:まず、あくまでも当事者の自主的な問題解決を重視していること。また、紛争解決センターは、二、三週間程度の間隔で三回くらい話合いの場をもって、早期決着を目指しているから、調停よりも早く解決できる可能性があるし、気軽に利用できるよ。

相談者:でも、調停と比べて不利な点もあるんでしょう?

弁護士:センターでの和解は当事者間の契約だから、裁判所という公的機関による調停との違いは、和解契約だけでは約束したことを強制的に実現する手続きを取ることができない。この点は、不利かもしれないね。でも、和解した後すぐに公正証書を作成しておくとかすれば問題はないよ。

相談者:そうなの。今回の問題は賃貸のことだけど、どんな事件でも受け付けてくれるの?

弁護士:基本的に民事的な紛争ならOKだよ。

相談者:費用の点はどうなってるのかしら。

弁護士:原則として、まず、申し立てるときに二万円、もし和解が成立したら、その事件の経済的な利益に従って成立手数料を払うことになるんだよ。

相談者:どうやって申し立てたらいいのかしら。

弁護士:申し立ては、まず弁護士による法律相談を受けてから、ということになってるから、知り合いに弁護士がいない人は、弁護士会に問い合わせてみたらいいね。