くらしの法律相談

2004年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

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「少年事件−非行程度や環境考慮し処分」神戸新聞 2004年4月20日掲載

執筆者:瀬川 嘉章弁護士

Q:私の17歳の子どもが、友人数人と路上強盗をしたことを理由に、逮捕されました。子どもは、これからどのような取り扱いを受けるのでしょうか。また、最終的にはどのような処分を受けるのでしょうか。

A:14歳未満でなければ刑事責任が問われますので、お子さんが本当に強盗をしたのであれば、強盗罪が成立します。ただ、お子さんは20歳未満の「少年」ですので、少年法により大人とは異なる取り扱いを受けます。

逮捕された後、取り調べなどの捜査を受けるのは、大人と同様です。逮捕(72時間以内)に引き続き、身柄拘束が必要と判断されれば大人の場合の拘置に代えて、観護措置を受けることになります(10日以内、延長なし)。

ただし、友人同士の言い分が異なっていたり、余罪が疑われる場合などは、10日では捜査が終了しないと判断され、拘置(10日以内、20日まで延長可)がなされる可能性もあります。

捜査が終了すると(拘置など身柄拘束がなされた場合は、その期間の満了時までに)、事件は家庭裁判所に送致されます。家裁送致後は、少年鑑別所での観護措置(2週間、ただし更新による4週間までの延長可)を受けることになるでしょう。

家庭送致後は、非行事実のほか、お子さんの資質や取り巻く環境などの調査を受けます。少年審判の目的が、非行の原因を明らかにし、適切な処遇を通じて再非行を防止する点にあるからです。

少年鑑別所では、心身鑑別などを受けます。審判では、不処分とされなければ通常、保護処分(少年院送致、保護観察)がなされます。中間的な処分(試験観察)がなされることもあります。お子さんの非行性の程度や、適切な環境の有無などを基本にして処分が選択されます。

親御さんとしては、もしお子さんが非行事実を認めているのであれば、これを機会にお子さんの更生に向けて、お子さんとともに努力されることが良いのではないでしょうか。