くらしの法律相談

2007年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

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「過払い−取引履歴の開示請求から」神戸新聞 2007年5月15日掲載

執筆者:瀬合 孝一弁護士

Q:最近、消費者金融をめぐる「過払い」という言葉をよく聞くようになりました。私の場合、消費者金融から借入を始めて、10年ほど返済を続けています。過払いになっているかは、どうすれば分かるのですか。また、過払いを判断する目安のようなものはあるのですか。

A:過払いとは、超過利息分を利息制限法((1)元本が10万円未満の場合は年20%、(2)元本が10万円以上100万円未満の場合は年18%、(3)元本が100万円以上の場合は年15%)に基づいて再計算した結果、債務者が貸金業者に対し、返し過ぎたお金がある状態のことをいいます。

まず、過払いになっているかを調べるためには、返済経緯を明らかにしなければなりません。このための資料として、業者に対し、取引履歴の開示を求めることが必要となります。開示を請求する場合、特に決められた方法はありませんが、貸金業者とのやりとりを記録に残すためにも、文書をファクスで送信するなどするとよいでしょう。

取引履歴が開示されたら、取引開始当初からのものかを中心に検討し、返済経緯におおよそ間違いがないと思われれば、過払い金の計算をしていきます。なお、具体的な計算方法については、過払い金専用の計算ソフトがありますので、これのご利用をお勧めします。

過払いを判断する一応の目安としては、ケースによってさまざまですが、6年程度支払いを続けていれば、過払い金が発生している可能性が高いと思われます。特に、取引が長期間に及ぶときは、過払い金が数10万円から数100万円にもなることも珍しくありません。この相談者の場合、借入を始めて、10年ほど返済を続けているということですので、過払い金が発生している可能性は相当高いといえるでしょう。

なお、過払い金の返還請求を自身で行うことも可能ですが、貸金業者側が誠実に対応しないなど困難なケースもあります。弁護士会の総合法律センター神戸相談所では、初回相談料を無料とするサラ金・クレジット特別相談(予約制)を行っており、過払いの問題について相談することもできます。