くらしの法律相談

2007年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

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「借入金の減額−可能な例も、弁護士に相談を」神戸新聞 2007年11月20日掲載

執筆者:鈴木 尉久弁護士

Q:消費者金融業者数社からお金を借り入れていますが、毎月の利息を支払うだけで精一杯で、元金の支払までできないまま、ここ数年来ています。法的手段を取れば、元金を圧縮して返済を楽にすることができると聞いたことがありますが、本当でしょうか。

A:消費者金融業者からの借入金を減額することができるという話は、本当です。

利息制限法により、貸金業者が取ることのできる利息の上限は制限されています。例えば、10万円以上100万円未満の元本を貸し付ける場合の利息は、年18%を超えることはできません。いわゆる消費者金融や、クレジットカードによるキャッシングは、この利息制限法に定められた上限金利を超える金利を取って貸し付けをしていることがほとんどです。最高裁判所は、このような利息制限法の上限金利を超える金利に対する支払をした場合には借入金元本に対する返済となり、借入金元本が完済すると今度は払いすぎたお金を返還してもらえると判断しています。

5年くらい消費者金融業者と借りたり返したりという取引を継続してきた人は、取引の履歴をもとに利息制限法所定の上限利率で引き直し計算をしてみると、元本を完済している結果になることが多いようです。しかし、消費者金融業者は、このようなことは黙ったまま当初の高い約定金利に基づく計算により、借入金返済を請求していますので、法的知識のないまま返済を続けている人も多いのが実情です。

借金のことで困ったら、弁護士に相談してみてください。仮に元本が完済となっていない場合でも、弁護士が貸金業者と交渉のうえ、支払い可能な金額で毎月分割返済をする約束を取り付ける方法(任意整理)や、住宅ローンを組んで購入した住居を維持したまま、借金総額の20%程度を5年間に分割して支払うことにより残りの借金を消滅させる方法(個人再生)など、個人的事情に応じた適切な手段を講じて借金の整理を図ることができます。

兵庫県弁護士会では、「サラ金・クレジット無料相談」を常時実施しているほか、12月中旬には県下の市役所等に弁護士を派遣して無料相談会を実施します。詳しくは県弁護士会ホームページをご覧下さい。