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尼崎公害訴訟和解に関する会長談話

2000年(平成12年)12月8日
兵庫県弁護士会 会長 模 泰吉

会長談話

 本日、大阪高等裁判所において、尼崎公害訴訟(平成12年(ネ)第1027号・同第1028号尼崎有害物質排出規制等請求控訴事件)の和解が成立した。

 同裁判所の果断な訴訟指揮と和解勧告、そして当事者の多大な努力により早期解決が実現したこと、和解条項において、国及び阪神高速道路公団が本件地域の交通負荷・大気汚染の軽減を図るための具体的施策の検討ないし実施に努めることを約し、原告団と国及び同公団との間で意見交換を行う「尼崎市南部地域道路沿道環境改善に関する連絡会」の設置を合意したことは、司法改革の標榜する訴訟の迅速化、司法の行政に対するチェック機能の充実・強化を先取りし、また、行政への住民参加を推進するものといえ、正に画期的であり、極めて意義深いものである。

 折しも本年12月1日、近畿弁護士会連合会人権擁護大会において「環境訴訟の活性化のために行政事件訴訟法改正等を求める決議」が採択されたのと時を同じくして本和解合意が発表されたことも、まことに喜ばしいことであった。

 当会は、本件に関与した多くの会員の健闘を称えるとともに、本和解を待たずに亡くなられた患者の方々の無念に思いを致し、「環境の世紀」とするべき21世紀に向け、公害の被害救済と防止及び環境保全のため、市民とともに一層力を尽す所存である。