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2008年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

示談交渉−弁護士資格がなければ違法 神戸新聞 2008年6月17日掲載

執筆者:韓 検 治弁護士

Q:知人の知人が交通事故に詳しいとのことです。
弁護士等の資格はないのですが、交渉費用も安くしておくから示談交渉は任せなさいと言われています。
依頼しても良いのでしょうか。

A:結論的には、弁護士等の資格のない「知人の知人」という方(仮に「Aさん」とします)がご相談者の依頼を受けて交通事故の示談交渉をした場合、Aさんの行為は、いわゆる「非弁活動」として弁護士法に違反する可能性が高いと言えます。
 「非弁活動」とは、わかりやすく言えば、弁護士資格のない人が、法律上の根拠なく、「報酬を得る目的」で、他人の権利や義務に関する争いごとに介入し、他人の法律事務を扱うことを「業とする」ことです。
典型的な例としては、他人のために役所に出す書類を作成したり、相手方と交渉したりして、その見返りに金品を受け取る行為を何度も行っているような場合があります。
 ポイントは、「報酬を得る目的で」「業とする」という要件を同時に満たす必要があるということですが、注意すべきは「報酬を得る目的」さえあれば、たとえ実際には金品を受け取らなくても、あるいは「謝礼」などの名目で受け取ったとしても「非弁活動」に当るおそれがあるということです。
また「業とする」とは、一般的には、その行為を繰り返し行うことを指しますが、仮に1回しか行わなくとも、その行為を繰り返し行う意思があると認められれば、やはり「業とする」場合に当り、
「非弁活動」となるおそれがあります。
 ご相談内容によれば、交渉費用を安くしておくからとの発言から、Aさんに「報酬を得る目的」があることは明らかですし、交通事故に詳しいとのことですから、これまでにも他人の交通事故の示談交渉等を行っている可能性があり、「業とする」という要件にも当てはまりそうです。
従って、Aさんが依頼を受けて示談交渉を行えば「非弁活動」に当る可能性が高いため、ご相談者としては、知り合いの弁護士か、お近くの弁護士会に相談されるのがよいでしょう。

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