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2008年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

HPの写真掲載−著作者と被写体の許諾必要 神戸新聞 2008年8月5日掲載

執筆者:森川 拓弁護士

Q:私が開設しているホームページ上に、他人のホームページで見つけた写真を載せようと思います。
法的に何か問題がありますか。

A:ホームページ上の写真について、著作者である写真撮影者には「著作権」が発生します。
著作権法は写真を著作物の例にあげており(10条1項8号)、著作物とは、「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」(2条1項1号)を指しますので、人が普通に撮影した写真も著作物になりうるとされています。
 したがって、今回の質問のような場合には、まずサイトにアップする前に写真の著作権者(著作権が譲渡されていない限り撮影者)から許諾を得ておくことが必要です。また、アップすることについての許諾を得ても、著作者に無断で写真にトリミング(切除)を施すと、「同一性保持権」(20条1項)すなわち、著作物及びその題号につき、自己の意思に反して変更、切除その他の改編を受けない権利の侵害になるので、この点も気を付けて下さい。
 また、写真の被写体との関係についても考えなければいけません。
写真の被写体となった人物はどのような権利を有しているのでしょうか。
 人物の顔などの容姿は個人を識別・特定する重要な情報です。
にもかかわらず、勝手に自分の写真がインターネットのホームページ上に掲載されていたら、多くの人は嫌悪感や羞恥心などを感じたりするはずです。
そこで、顔など人物の肖像そのものについては、「肖像権」という権利が認められています。また、被写体が芸能人やスポーツ選手といったいわゆる著名人の場合には、その肖像や名前の持つ顧客誘引力自体の経済的利益・財産的価値を保護する必要がありますので、「パブリシティー権」すなわち肖像や名前の持つ経済的利益・財産的価値を排他的・独占的に利用する権利が認められています。
 今回の質問のケースにおいて人物写真を利用する場合にはその写真の著作者の許諾に加えて、被写体とされている人物に対しても利用の許諾を得ておくことが必要になります。

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