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2008年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

別居夫の離婚請求−期間や子どもの状況で判断 神戸新聞 2008年9月23日掲載

執筆者:宮地 奈央弁護士

Q:夫の浮気が原因で10年以上夫と別居しています。
「10年も別居すれば離婚が認められる」として夫から離婚を迫られています。
12歳になる子が成人するまでは離婚したくないのですが、 別居期間が長いだけで離婚が認められるのでしょうか。

A:浮気をしたのは夫なのに、長期間別居しているからといって、夫の離婚請求に応じなければならないのでしょうか?
 このような場合について、最近の判例は(1)別居期間の長さ(2)親から独立して生計を営むことができない子(未成熟子)がいるか(3)離婚により離婚請求された者が経済的に過酷な状態に置かれるか−などの事情を総合的に考慮して判断することが多いようです。
 まず、(1)については、夫婦の年齢や同居期間との比較において、別居期間が相当長期間であることが必要です。実際の裁判例では、別居期間が8年前後の事案で判断が分かれており、別居期間8〜9年というのが一応の分岐点といえそうです。
 次に(2)については、離婚によって、経済面だけでなく精神面や家庭環境、教育環境など子どもをとりまく環境がどれだけ悪化するのか、親の監護なしでは生活できない子なのかなど、子どもの福祉という観点から十分な考慮が求められます。
裁判例では、未成熟子がいる場合は、前述のような夫からの離婚請求は否定されるケースが多いようです。
 また、(3)については、別居期間中も自己の収入や資産により経済的に安定した生活をしている事案や、夫から離婚後の生活を保証するための金銭が十分に支払われる予定がある事案で、経済的に過酷な状態とはいえないと判断した裁判例があります。
 あなたの場合、12歳のお子さんが親から独立して生計を営むことは非常に困難でしょうから、(2)の未成熟子がいる場合といえ、10年以上別居していたとしても、あなたご自身の財産状況やご主人からの離婚に伴う経済的給付の有無やその額などによっては、離婚が認められないことが十分に考えられます。

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