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2009年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

民事再生の金融業者−過払い金請求は債権届け出を 神戸新聞 2009年1月20日掲載

執筆者:寺尾 祐志弁護士

Q:過払い金を請求していた消費者金融会社が民事再生法の適用を申し立てたことが分かりました。
過払い金は返してもらえないのでしょうか。

A:現在、消費者金融業者(金融業者)は、グレーゾーン金利を撤廃され、一方で過払い金の返還を求められ、
軒並み経営が悪化しています。
また平成22年までに、融資額を年収の3分の1以内に抑える規制が導入される予定で、今後も金融業者による
民事再生申し立ての増加が予想されます。
 金融業者による民事再生の目的は、破産と異なり、経営難に陥った金融業者の経営再建を図る点にあります。
経営再建には、債務の圧縮が必要ですから、民事再生の手続でも、金融業者の債務が圧縮されます。
 ここにいう債務には、金融業者が負っている過払い金返還債務も含まれます。
債務をどのように圧縮するかは、金融業者が提出し、可決・認可された弁済計画案に定められています。
弁済計画案の内容は、個々の金融業者の財産状況等に左右されるので一律ではありません。
過払い金が、ほとんど戻ってこない事態も生じえますし、ある程度戻ってくる場合もあります。
 ただし、ここでの注意点は、民事再生を申し立てた金融業者から過払い金の返還を受けるためには、原則として裁判所が定めた債権届出期間内に、債権届け出を行わなければならないということです。
これをしておかないと過払い金の返還を受けることができなくなってしまいます。
 一般に金融業者の民事再生の場合、既に過払い金の返還を求めている人を除いては、個別的な通知が行われません。
つまり、いまだ自分が過払い金返還請求権者であることを知らない人にとっては、自分の知らないうちに民事再生手続きが進み、権利行使の機会を失うことになりかねないのです。
 従って過去に金融業者から金銭を借り、一定期間返済を継続された経験のある人は、一度法律の専門家に相談されることをお勧めします。

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