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2009年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

支払判決受けたが−標準生活の維持には配慮 神戸新聞 2009年2月3日掲載

執筆者:小田 沙織弁護士

Q:私がけがをさせてしまった相手に100万円払うよう判決が出ました。
給料すべてや自宅の冷蔵庫、洗濯機を差し押さえられてしまうと生活できません。
判決が出た以上、仕方がないのか。

A:裁判所で言い渡された判決が確定すると、けがをさせた相手は、これをもとにあなたの財産を差し押さえることができます。
 このときに差し押さえの対象となるあなたの財産は、不動産(土地、建物)、動産(家電製品、宝石など)、
債権(預金債権、給料債権など)です。
従って、あなたが勤務先から受け取る給料や自宅の冷蔵庫なども対象です。
 ただし、差し押さえを受ける人の標準的な生活維持の観点から、差し押さえることができる動産や債権にも制限が設けられています。
 例えば、生活に欠くことのできない衣服、寝具、台所用品、畳、建具、生活に必要な1ヵ月分の食料といったものについては、差し押さえてはならないことが法律で定められています。
各地方裁判所ごとに一定の生活家電などは差し押さえ禁止動産として取り扱う運用がなされており、例えば洗濯機や冷蔵庫のほか、テレビ、冷暖房器具は差し押さえてはならないとされていることが多いです。
ただし、洗濯機や冷蔵庫が2点ある場合には、1点については差し押さえられることがあります。
 給料については、「その支払期に受けるべき給付の4分の3に相当する部分」は差し押さえてはならない、つまり、毎月40万円の給料が支払われている場合は、30万円の部分は差し押さえてはならないとされています。
ただし、各支払期の給料の4分の3に相当する部分が、33万円を超える場合、つまり、毎月44万円以上の給料をもらっている方ですと、33万円は差し押さえられませんが、その残りの金額は差し押さえられます。
 このように、差し押さえが行われる場合には、差し押さえを受ける人の標準的な生活の維持に一定の配慮がなされるよう定められています。

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