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2009年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

ネットショッピング−誤って注文、返品できるか 神戸新聞 2009年5月5日掲載

執筆者:中西 大樹弁護士

Q:自宅で食べるために、海産物を扱う業者のホームページから干物を注文しました。
4枚注文するつもりが、誤って40枚注文してしまいました。返品はできるでしょうか。

A:結論から言えば、本件のようにネットショッピングで誤った注文をした場合、必ず商品の返品が認められるとは限りません。
「クーリング・オフ制度を利用すれば?」と考える方もいるかと思いますが、それには少し誤解があり注意が
必要です。
というのも、そもそも本件のような日用食料品のネットショッピングには、いわゆるクーリング・オフ制度が
存在しないのです。
 従って、返品できるかどうかは、返品の可否に関する業者の表示に従うことになります。
つまり、購入画面に返品不可の表示がある場合には、返品はできません。
 一方、ネットショッピングでは表示の見落としやミスクリックがあり得ます。
このような場合、契約締結について錯誤無効を主張することになります。
 ネットショッピングでは、購入者の勘違いや操作ミスに重大な不注意があっても、業者が購入者向けに意思確認画面などで操作ミスの防止措置を執らない限り、錯誤無効が認められます。
そのため、ネットショッピングの大半は、注文内容を再確認する画面が表示されるようになっています。
 重要なのは、購入者に注文内容について勘違いなどがあったとしても、重過失(重大な不注意)がある場合には、契約の無効が認められないのが民法上の原則です。
 本件では、最初の購入画面で干物を「4枚」しか購入していないと勘違いし、再確認の画面で、干物の購入枚数が「40枚」と表示されているのに再度「注文」ボタンをクリックした場合には、購入者に重大な不注意があり、
錯誤無効を主張することは困難となります。
 ネットショッピングを楽しむ場合には、(1)返品に関する表示の確認、(2)再確認の画面で契約内容をもう一度確認することをお勧めします。

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