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2009年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

亡父が知り合いの保証人になっていた−知って3カ月以内なら回避可能 神戸新聞 2009年8月4日掲載

執筆者:竹内 和哉弁護士

Q:1年前に亡くなった父が知り合いの保証人になっていたことが、つい最近わかりました。
亡くなった際には、何の責任も負債もないと考え、手続きもとっていませんでした。
私には保証人としての責任があるのでしょうか。

A:相続人は、被相続人(相談者の場合は父親)の財産だけでなく、負債や義務も受け継ぐことになります。
 被相続人の負債が多いなどの理由で、相続人になりたくないときは、自分が相続人となったことを知ったときから3カ月以内に相続放棄などの手続きをする必要があります。この3ヶ月の期間を「熟慮期間」といいます。
 熟慮期間に何もしなかった場合は、相続をしたものとみなされ、その後は相続放棄などの手続きをすることは
出来ないのが原則です。
 しかし、あなたのように熟慮期間が過ぎてから、被相続人が借金の保証人をしていたり、多額の借金があったりしたことがわかった場合に、相続放棄などを一切認めないのでは、相続人は安心して相続をすることが
できません。
 そこで、裁判所は、熟慮期間中に相続放棄等をしなかった理由が借金などはないと信じていたためであり、
かつ、このように信じたことについて相当の理由がある場合には、借金などがあることを知り、もしくは知るべきだった時から3カ月たつまでは相続放棄などをすることが出来ると判断しています。
 あなたの場合、父親が亡くなったことを知ってから1年の間、相続に関し何の手続きもしていませんでしたので、このままではあなたの相続分に従い、父親の保証人としての責任を引き継ぐことになってしまいます。
 しかし、父親が誰かの借金の保証人になっていたということは、通常あなたには知りようのないことです。
 よって、あなたは、特段の事情が無い限り、父親が知り合いの保証人になっていたことを知ってから3カ月以内であれば、相続放棄などの手続きをとり、保証人としての責任を回避することができます。
 なお、相続放棄などの手続きは父親の最後の住所地の家庭裁判所で行う必要がありますので
注意して下さい。

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