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2009年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

年齢偽りバイク購入−経緯次第では取り消し可能 神戸新聞 2009年11月3日掲載

執筆者:石原 浩史弁護士

Q:18歳の息子が私に無断でオートバイを購入しました。契約を取りやめることができますか。
 息子は「20歳だ」とうそをついて購入したようです。

A:未成年者が自分は成人であるとすすんでうそをつき、相手も信じた場合は契約を取りやめることが
できません。
 法律上、未成年者(20歳未満の者)が契約をする場合は、原則として法定代理人の同意が必要です。
法定代理人とは、法律上本人に代わって契約を行うことができる人のことで、未成年者の場合は、通常、
その子の親です。
法定代理人の同意がない場合は、契約を取り消す(取りやめる)ことができます。
まだ十分に判断できないと思われる未成年者を守るために民法でこのように定められています。
 ただ、未成年者が自分は成人であるとすすんでうそをつき、契約の相手もこの言葉を信じていた場合も契約を取り消せるならば、契約の相手は成人だと思っていたのに契約を取り消されてしまうかもしれず、
契約をしにくくなります。
 そこで、法律上、未成年者が成人であるとすすんでうそをついて相手がこれを信じてしまったら、契約を取り消すことができないということになっています。
すすんでうそをつく必要がありますから、成人かどうかの確認に対して未成年者が黙ったり、未成年者であることを否定しただけでは足りません。
 今回のご相談内容では、「18歳の息子が私に無断でオートバイを購入しました」とありますから、本来なら、その子の親である相談者の同意がない以上、契約を取り消すことができます。
 しかしながら、「『20歳だ』と嘘をついて購入したようです」とありますから、自分で成人であると偽っています。
契約を取りやめることはできない可能性があります。
 どのような形で契約が行われたのか、どのような経緯でうそをついたのかも確認する必要があります。
例えば、契約の際、未成年者が偽造した戸籍謄本を使って成人と偽り、相手が信じてしまった場合は、契約取り消しはできません。
 一方、未成年者が、相手に真実の年齢を告げたものの、相手の指示で契約書に虚偽年齢を記載した場合は、取り消すことができるとした裁判例があります。

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