くらしの法律相談

HOME > くらしの法律相談 > 2010年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談 > 倒木で隣家の車に傷−瑕疵の有無の判断、専門家に
消費者問題判例検索
弁護士と司法書士の違い
弁護士の職務と行政書士の職務の違い
ヒマリオンの部屋
こんなときはこちら
アクセス連絡先はこちら

2010年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

倒木で隣家の車に傷−瑕疵の有無の判断、専門家に 神戸新聞 2010年6月15日掲載

執筆者:遠藤 郁哉弁護士

Q:大雨で、私の家の敷地内に生えていた大木が倒れ、隣家の車を傷付けてしまいました。
雨の影響でも、私は、修理代を支払わなければならないのでしょうか。

A:民法は、竹木を占有または所有する人は、竹木の栽植や支持に問題(瑕疵)があったために他人に
損害を生じさせた場合、その損害を賠償する責任を負うと定めています。
 竹木の栽植や支持に瑕疵があるとは、竹木がその環境も含め通常予想される危険に対応した安全性を
備えていないことをいいます。つまり、木が日常の風雨などで倒れる状態だったために倒れてしまった場合、
竹木の占有者または所有者は、他人に生じた損害を賠償しなければなりません。
 瑕疵の有無に関係なく、豪雨や大地震等の通常予想できない異常な自然力によって木が倒れてしまった場合には、不可抗力によるものとして賠償義務は負いません。
 さらに、栽植や支持に瑕疵はあったけれど、これに風雨などの自然力が重なったために木が倒れたような場合には、風雨も原因の一つとして考慮され、その分だけ賠償責任が軽減されることもあります。
 損害賠償をする必要がある場合、まず責任を負うのは
竹木の占有者(竹木の生えている土地の賃借人など)です。
しかし、占有者は損害の発生を防止するのに必要な注意を払ったことを証明すれば免責され、その場合には
竹木の所有者が責任を負います。
所有者は損害発生防止のための必要な注意を払っていても免責されないので、注意が必要です。
 本件は持ち家の敷地に生えていた木が倒れた事案と思われますので、木が生えていた場所や木の
状態などから 裁植や支持に瑕疵があった場合、原則隣家の車の損害を賠償する必要があります。
ただし、大雨が豪雨などの異常な自然力による場合には、責任を免れる可能性もあります。
瑕疵の有無の判断などについては様々な事情の総合的考慮が必要とされますので、
専門家へ相談されることをおすすめします。

掲載年一覧

ページのトップへ
兵庫県弁護士会