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2011年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

会話ない夫と離婚したい−「性格の不一致」だけでは難しい 神戸新聞 2011年1月18日掲載

執筆者:山ア 康博弁護士

Q:長年連れ添った夫とは物の考え方が合わず、話をしてもけんかになるばかりで、会話もほとんどありません。子どもは成人したので、離婚を考えています。夫が拒否した場合でも、離婚は認められますか。

A:離婚するには、
(1)夫婦双方の話し合いで離婚する協議離婚
(2)家庭裁判所の調停(または審判)による離婚(調停離婚)
(3)家庭裁判所の判決(または訴訟上の和解)による離婚(判決離婚)
の3種類があります。
(3)による離婚の前には、原則として(2)の調停の手続を経る必要があります。
 質問のように夫が離婚を拒否した場合、協議離婚は考えられず、結局夫の住所地を管轄する家庭裁判所に
離婚を求める調停を申し立てることになります。
 調停手続の中で夫が翻意し離婚を決意すれば、そのまま調停離婚となります。
合意が成立せず調停が不調に終わった場合、夫婦のどちらかの住所地を管轄する家庭裁判所に離婚の訴えを
提起することになります。
 では、離婚訴訟において、質問のような事情から判決離婚は可能でしょうか。
 民法は、裁判上の離婚原因として、
(1)不貞行為
(2)悪意の遺棄
(3)3年以上の生死不明
(4)強度の精神障害
(5)その他婚姻を継続し難い重大な事由
−を挙げています。
(1)から(4)に該当しないことは明らかですから、(5)に該当するかどうかが争われます。
 質問のような事情は、「性格の不一致」といわれるもので、これだけを理由に主張しても、直ちに判決で離婚が
認められることはほとんどありません。
夫婦間で物の考え方が合わず、ほとんど会話がなくても、
双方の努力によって夫婦関係の修復の可能性がある限り、婚姻を継続し難い重大な事由があるとは
いえないからです。
 もっとも、単なる性格の不一致にとどまらず、それを原因として、暴行・虐待、長期の別居などのほか、
夫婦関係が破たんしているとして、判決で離婚が認められた例もあります。

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