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2011年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

幼稚園で友達にけがをさせた−遊びの最中なら「違法性ない」 神戸新聞 2011年3月15日掲載

執筆者:元山 陽平弁護士

Q:幼稚園に通う息子が、先生や友達と鬼ごっこをしていて、友達にぶつかってけがをさせてしまいました。
親としてけがの弁償をすべきでしょうか。

A:民法は原則として、故意または過失によって第三者に損害を負わせた場合、加害者本人が損害を賠償する
責任を負うと定めていますが、加害者が自分のした行為の責任を認識できないような場合には、
その行為について賠償責任を負わず、法律上、監督義務を負っている人が、本人に代わって損害賠償の責任を
負うとしています。
 裁判例では、行為の責任を認識できるようになる年齢は12歳程度とされています。
今回の場合、加害者である相談者の息子は幼稚園児ですから、行為の責任を認識できなかったとして、
原則親権者である相談者が損害賠償義務を負うことになります。
 一方、本件は幼稚園内で起きていることから、先生も園児たちの様子を監督し、けがなどをしないよう注意する
義務があったと考えられます。従って、先生も損害賠償責任を負うことになり、その使用者にあたる幼稚園も
賠償責任を負います(なお、公立の幼稚園の場合には、国家賠償法により、設置主である国または公共団体のみが責任を負うことになります)。
 もっとも、今回の相談のように、鬼ごっこという遊びの最中に、他の子どもにけがをさせてしまったという事例で
生じた傷害行為については「違法性がない」とする最高裁判決もあります。
 また、子どもの行為に違法性が認められても、親が監督義務を怠らなかったり、監督義務を怠らなくても損害が
生じたりしていたような場合には、免責されます。本件でも、相談者が現場で違法性が認められるような危険な
遊びを黙認するなどの特別な事情がない限り、免責される可能性があります。
 詳しくは、お近くの弁護士会に相談されるとよいでしょう。

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