くらしの法律相談

HOME > くらしの法律相談 > 2011年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談 > 長期間拘置所に その後無罪判決〜拘束日数に応じ、国から補償金〜
消費者問題判例検索
弁護士と司法書士の違い
弁護士の職務と行政書士の職務の違い
ヒマリオンの部屋
こんなときはこちら
アクセス連絡先はこちら

2011年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

長期間拘置所に その後無罪判決〜拘束日数に応じ、国から補償金〜 神戸新聞 2011年12月20日掲載

執筆者:西下 陽子弁護士

Q:先日、おいが無罪判決を受けました。長期間、拘置所に入り仕事も辞めざるを得ませんでした。
どのような補償があるのでしょうか。

A:拘置所などに入った後に無罪判決を受けた場合、刑事補償法に基づき、国に賠償を請求することができます。
 保障内容は、身柄拘束の日数に応じた1日1000円以上1万2500円以下の補償金で、補償金額は、無罪判決を
出した裁判所が、拘束の種類、拘束の期間、本人が受けた財産上の損失、得るはずだった利益の喪失、
精神上の苦痛、身体への影響、警察、検察、裁判所の故意過失の有無などの事情を考慮して決めます。
 ご相談の事案では、無罪判決を受けた方が、長い間拘置所に入れられ、仕事も辞めざるを得なくなった
ということですので、これらの事情は補償額の決定に際し考慮されると考えられます。
 ただし、本人が捜査または審判を誤らせる目的で、虚偽の自白をしたり他の有罪の証拠を作ったりした場合や、
一度の裁判で複数の罪の一部について無罪になったものの、他で有罪になった場合には、全部または一部が
補償されないこともあります。
 また、警察官、検察官、裁判官など公務員による違法な職務行為があった場合には、国家賠償法に基づいて
国に損害賠償請求をするという方法もあります。
 国家賠償法に基づく請求の場合、刑事補償法に基づく請求の場合と異なり、請求できる金額の範囲は
限定されていませんが、請求者の側で民事訴訟を提起して公務員による違法な職務行為があったことや
公務員の故意・過失、損害の発生、相当の因果関係を主張立証しなければなりません。
 刑事補償法による補償を受けた後に国家賠償法に基づく請求をした場合など、同一の原因について国に対する
請求をした場合は、補償金の額を差し引いて損賠償の額を定めるなどの調整が行われます。
 上記いずれについても請求できる期間が法律上限定されていますので、早急に手続きをされることを
お勧めします。

掲載年一覧

ページのトップへ
兵庫県弁護士会