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2012年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

認知症の父の財産−後見人に管理してもらって 神戸新聞 2012年10月16日掲載

執筆者:林 智子弁護士

Q:認知症の父が所有する不動産を、兄が勝手に売却しようとしているようです。止めるにはどうすればよいでしょうか。

A:今回の相談のように、認知症になった親の財産を子どもが勝手に費消するという話をよく耳にします。
 結論として、相談者は、家庭裁判所に後見申し立てをし、裁判所から選任された後見人に、お父さまの財産を管理してもらうことで、お兄さまによる売却を止めることができます。売却しても取り消すこともできます。
 お父さまが所有する不動産はお父さまのものですので、家族といえども勝手に売却することは法的にはできませんが、実際にお父さまの実印を使って売却してしまうことは考えられます。
 お父さま自身が、認知症などで状況を判断する能力が全くなく、お兄さんによる売却を止めることができない場合には、お父さまの代わりに、お父さまの財産を管理する人を選任し、その人によってお父さまの権利を守る制度があります。(成年)後見制度といい、後見人が財産を管理します。なお、判断能力が全くないわけではないが、不十分である方を法律的に支援する制度として、保佐制度や補助制度があります。
 後見人は、お父さまの財産の管理や、代わりに契約の締結をします。お父さまが重要な財産を処分してしまった場合には、その行為を取り消すこともできます。
 今まさにお兄さんがお父さまの不動産を売却する状況にあり、後見人の選任を待っていられないような緊急の場合には、後見申し立てをして後見人が確定するまでの間、財産管理者を選任し、その人に財産を管理してもらうこともできます。
  なお、相談のような事態を避けるため、自身が認知症などで判断能力が低下した場合に備え、あらかじめ信頼できる人との間で財産管理等に関する契約(任意後見契約)を結んでおく方法もありますので、弁護士にご相談ください。 

 

 

 

 

  

 

 

 

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