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2013年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

飲食店からの臭い−まずは店に改善申し入れを 神戸新聞 2013年1月15日掲載

執筆者:嶋田 麻以弁護士

Q:最近、自宅マンションの近くに焼き鳥店が開店しました。窓を開けていると臭いがきつく、窓を閉めて生活しています。我慢しなければならないでしょうか。

A:臭いが強く生活に支障が出ているのであれば、まずは焼き鳥店に排気ダクトの位置や排気の処理方法の改善を申し入れてみましょう。直接話をするのが難しいときは、民事調停を利用する方法もあります。
 もし、焼き鳥店が応じてくれない場合は、行政に相談する方法も考えられます。
 臭いについて規制している法律に、悪臭防止法があります。この法律では、悪臭公害の主な原因となる物質を悪臭物質として指定し、都道府県知事が、その悪臭物質ごとに排出基準を定めることになっています。また、この基準を超える悪臭物質を排出した工場や事業者に対して改善勧告や命令を出すことができます。
 しかし、飲食店による臭いには、指定悪臭物質以外のものが含まれていることが多く、悪臭防止法では対応できない場合もあります。
 最終的には、焼き鳥店に対して、損害賠償や、これ以上臭いを出さないよう差し止めを求める民事裁判を起こすことが考えられるでしょう。実際に認められた事例もあります。
 ただ、臭いは感じ方に個人差があるため、どの程度であれば、損害賠償や差し止めが認められるのか問題となります。
 まず、焼き鳥店が出している臭気の濃度の数値、焼き鳥店の構造、相談者のマンションとの位置関係や距離などから、相談者が臭いによる被害に遭っているか判断します。さらに、相談者のお住まいの地域の事情も考慮されます。商業地域や繁華街などでは、ある程度の臭いも許容されるかと思います。相談者のお住まいの地域が住宅地であれば、快適に生活する利益が守られるべきですので、許容できる臭いの程度も繁華街などに比べて低く、請求が認められる可能性が高くなります。
 いずれにしても、我慢せずに、店に改善を申し入れるか、弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

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