くらしの法律相談

HOME > くらしの法律相談 > 2013年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談 > 駐車場の違約金−「著しく不利」なら無効の余地
消費者問題判例検索
弁護士と司法書士の違い
弁護士の職務と行政書士の職務の違い
ヒマリオンの部屋
こんなときはこちら
アクセス連絡先はこちら

2013年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

駐車場の違約金−「著しく不利」なら無効の余地 神戸新聞 2013年2月5日掲載

執筆者:橋本 有輝弁護士

Q:マイカーをコインパーキングに止めていて、駐車券をなくしてしまいました。管理会社に電話したところ、「違約金3万円を払わないと車は出せない」と言われて支払いました。駐車時間30分だったのですが、仕方ないでしょうか。

A:ご質問のケースと同様の経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。
 車をコインパーキングに駐車すると、車の運転者とコインパーキング運営者との間で「駐車場を利用する代わりに駐車時間に応じた料金を支払う」という内容の契約が成立します。
 そして駐車契約のより詳細な内容については、コインパーキングの看板などに細かく記載されているはずで、これに従った契約が成り立ちます。駐車券を紛失した場合の規定も看板などに記載されていると思います。
 とはいえ、いくら契約内容を看板等に記載していたとしても、それが利用者にとって「著しく不利」な内容であれば、法律上、無効になる余地があります。
 ご質問のケースだと、3万円という金額は通常の駐車場の1日最大料金の何倍(多くの駐車場では何十倍)もの金額であり、駐車券をなくしただけで運営者側にそこまでの被害が発生することは想定し難いといえます。
 さらに、そもそも駐車券とは、利用者が駐車時間を正確に申告するためのものですので、それ以外の方法、例えば駐車場の監視カメラの記録映像や車に搭載した自動料金収受システム(ETC)の利用履歴から、「○分しか駐車していない」「少なくとも○時間以上は利用していない」などと確認できる場合は、1日の最大料金の何十倍にものぼる金銭を支払うべき根拠が見いだせません。
 従って、事情を問わず駐車券を紛失しただけで、3万円を支払わなければならない、とする契約条項は、利用者に「著しく不利」なものであるとして、無効となる余地が十分あると思います。
 とはいえ、現実に出庫するためには、ひとまず違約金を支払わざるを得ないことが多いでしょう。その場合は、後日、違約金の契約条項が無効で、支払った金銭を返還するよう管理会社などに主張し、交渉をする必要があります。

掲載年一覧

ページのトップへ
兵庫県弁護士会