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2013年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

相続放棄した分譲住宅の管理費−相続財産管理人に請求 神戸新聞 2013年4月16日掲載

執筆者:長崎 良太弁護士

Q:分譲マンションの管理組合理事長をしています。同マンションの1室の所有者が死亡した後、長期間誰も住まず、管理費が支払われない状態が続いています。亡くなった所有者の相続人も全員が相続放棄をしています。このまま放置するしかないのでしょうか。

A:マンションの所有者が亡くなったとき、相続人がいる場合は、管理費の支払いも相続人に対して請求することになります。しかし、今回の相談のように相続人全員が相続を放棄しているケースは、法律的には「相続人のあることが明らかでない場合」(民法951条)に当たります。この場合、利害関係人や検察官の請求があれば、家庭裁判所は相続財産管理人を選任しなければなりません(民法952条1項)。
 分譲マンションの管理組合は、マンション所有者の債権者であるため、利害関係人に当たります。つまり、自ら相続財産管理人選任の申し立てを行い、相続財産管理人に管理費の請求をすることができます。
 もっとも自ら申し立てをする場合、必要な書類を用意したり、相続財産管理人に支払う報酬などをあらかじめ裁判所に納めたりしなければなりません。
 今回のケースでは、相続人全員が相続放棄していることから、仮に被相続人の資産より負債が多い場合、請求しても管理費を支払ってもらえない可能性が大きいといえます。
 それらの事情を考えると、抵当権者などほかの利害関係人の請求で相続財産管理人が選任されるのを待ってから管理費の請求をする方がよいかもしれません。
 なお、マンションはいずれ新しい所有者が現れることになりますが、新しい所有者に対しては当然管理費を請求することが出来ます。
 どのように手続を進めるのが得策か、専門的な知識や経験が必要ですので、まずは、弁護士に相談してみてください。

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