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2014年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

放置資材を廃棄できるか−法の手続きした上で撤去求めて 神戸新聞 2014年2月18日掲載

執筆者:西中 秀允弁護士

Q:建設会社に土地を資材置き場として貸しました。ところが、会社が倒産、社長と連絡がとれません。放置された資材は、ほぼ価値がないと思われるため、業者に依頼し廃棄してもよいでしょうか。

A:相談者にとっては、賃料をもらえず、放置された資材をどうすべきか分からないという本当に迷惑な話です。建設会社が倒産しているので、相談者は、賃料不払いなどを理由に賃貸借契約を解除した上で、資材の撤去(原状回復)を求めることができるでしょう。
しかし、ここで注意が必要です。法律上撤去を求めることができるからといって、法律の手続きによらず、業者に依頼して資材を廃棄することはできません。
法の定める手続きをせず、自らの力で権利を回復することを「自力救済」といいます。法律では、一部の例外的な場合を除き原則として禁じられています。
自力救済を無制限に認めると、誰もが権利回復という名目で法の手続きを無視し、強い者勝ちの無秩序な社会になる恐れがあるからです。
資材の放置によって相談者の権利(土地所有権)が侵害されていても、他人の所有物である資材を勝手に廃棄することは、原則として許されません。
また、勝手に他人の物を廃棄することは、刑法261条の定める器物損壊罪(3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料)に該当する恐れもあります。
賃貸借契約の内容の精査も必要です。事例では、建築会社の社長と連絡がつかず、法の手続きについても複雑になる可能性があります。具体的な対応などは、弁護士に相談することを勧めます。

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