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2014年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

賃貸の部屋が雨漏り 明け渡し必要か−修繕のためなら原則拒めず 神戸新聞 2014年6月4日掲載

執筆者:村上 暢昭弁護士

Q:借りている部屋で雨漏りするようになりました。大家さんに報告すると、「修理のため一時的に明け渡してもらわなければならない」と言われました。雨漏りもひどくなく、忙しいのに、引っ越さなければならないのでしょうか。

A:前提として、あなたが借りている部屋で雨漏りが発生した場合、原則として、大家さんが自費で雨漏りを修繕しなければなりません。これは大家としての義務です。
一方、その部屋は、あなたが借りていると同時に、大家さんの持ち物、財産です。大家さんには、自分の財産である部屋を守るために、修繕する権利があります。所有者としての権利です。
しかし、借り主さんとしては、修繕のためとはいうものの、突然「一時的に出て行ってください」と言われても困ってしまうでしょう。民法は、このようなケースについて、どのようなルールを置いているのでしょうか。
民法は、大家さんの財産権を保護するというスタンスを取っています。つまり、借り主さんが大家さんから、「雨漏りの修繕が必要なので、作業をさせてください」と言われると、原則として拒むことができません。
これに対しては、「引っ越しが必要なほど大規模な修繕が必要なのでしょうか」という借り主さんからの疑問があると思います。大家さんとしては、修繕に当たっても、借り主さんの利益を害さないように注意を払わなければなりません。雨漏りの修繕に必要性が認められた上、それに必要な範囲でしか請求は認められないと考えられます。
したがって、今回のケースについても、雨漏りが小規模で、借り主さんに部屋を明け渡してもらわなくても修繕できる場合は、大家さんの明け渡し請求は認められないと考えられます。

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