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2014年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

婚外子の相続−民法改正前でも嫡出子と同等 神戸新聞 2014年6月18日掲載

執筆者:竹本 正盛弁護士

Q:私の母と父は事実婚で、父は2013年8月1日に亡くなりました。父には離婚した前妻との間に子どもが1人います。このようなケースでの相続について、最近、法律が変わったと聞きました。どう変わったのでしょうか。

A:法律上の夫婦間に生まれた子を「嫡出子」、結婚していない男女間に生まれた子を「非嫡出子(婚外子)」といいます。前妻の子が嫡出子、相談者が婚外子となり、この2人がお父さんの相続人となります。
民法上、相続人に嫡出子と婚外子がいる場合、婚外子の法定相続分は嫡出子の2分の1と規定されていました。そのため、相談のケースの法定相続分は、同じ子どもの立場でありながら、前妻の子どもが3分の2となり、相談者は3分の1しか主張できませんでした。
最高裁は13年9月4日、この規定が法の下の平等を定める憲法14条1項に違反し、遅くとも01年7月当時には違憲無効となっていると判断しました。もっとも、遺産分割協議などの合意や調停・審判などの裁判により既に確定しているケースには影響を及ぼさないとの考えを示しており、解決済みの相続に影響はありません。
この判断を受けて、民法改正が行われ、嫡出子と婚外子の法定相続分が同じになりました。改正後の民法の適用対象は、最高裁の判断が示された日の翌日の13年9月5日以後に相続が開始(被相続人が死亡)した事案です。
ただし、改正前の規定が01年7月当時には違憲無効になっているという最高裁の判断には、先例としての「事実上の拘束力」があります。このため、01年7月1日から13年9月4日までに相続が開始した事案も、既に遺産分割協議などにより確定したケースを除き、嫡出子と婚外子の法定相続分は同じと取り扱われます。
相談のケースの相続開始日は13年8月1日ですので、改正後の民法の適用はありません。しかし、最高裁の判断の事実上の拘束力により、前妻の子どもと相談者の法定相続分が2分の1ずつであることを前提に、遺産分割協議などを行うことになるでしょう。

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