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2014年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

お金を貸した友人が亡くなった−家裁で相続放棄の有無照会 神戸新聞 2014年7月2日掲載

執筆者:松原 有里弁護士

Q:お金を貸していた友人が亡くなりました。息子さんに返済を求めたところ、「裁判所に相続放棄をした」と言われました。息子さんは、友人の不動産の名義を自分に書き換えるなど、実際には相続されたようです。何も言えないのでしょうか。

A:まずは、亡くなった友人に配偶者はいるか、子どもは息子さんを含め何人か、両親、きょうだいはいるかなどを確認し、相続関係を整理する必要があります。相続人に対し、被相続人(亡くなった友人)の借金の返済を求める場合は、法定相続分に応じて請求します。
相続放棄がなされると、その人は初めから相続人でなかったことになり、被相続人の財産や負債を一切引き継がないことになります。友人の息子さんが本当に相続放棄をしているのか確認しなければなりません。
友人が最後に住んでいた場所を管轄する家庭裁判所に対し、相続放棄の有無を照会する方法が確実です。相続放棄が適法になされていた場合、原則友人の息子さんに借金の返済を求めることはできません。相続関係を整理し直し、他に相続人がいれば、その人に請求することになります。
ただ、息子さんは、亡くなった友人の不動産を自分の名義に書き換えるなど、実際は相続したようだとのことです。そのような事実が確認できれば、相続放棄の効力を否定できる可能性があります。
民法921条によると、相続人が相続の対象となる財産を勝手に処分するか、相続放棄をした後に債権者を害する目的で相続財産を隠したり使ったりすれば、その相続人は被相続人の財産や負債の一切を引き継いだとみなされます。これを「法定単純承認」といいます。
不動産登記を取得して、名義の状況や変更の時期・原因を確認する、関係者から事情を聞くなどの調査をして、法定単純承認に当たれば、友人の息子さんに対し、その相続分に応じて借金の返済を求められます。
どんな場合に法定単純承認と認められるかは、具体的事情に左右されます。判断に迷われた場合には、兵庫県弁護士会に相談してください。

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