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2014年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

ゴルフで物を賭ける−食事は可、現金なら賭博罪に 神戸新聞 2014年8月20日掲載

執筆者:佐藤 完弁護士

Q:知人とゴルフに行った際、スコアの勝ち負けで、ジュースを賭けたりしています。本当は、いけないのでしょうか。

A:ゴルフで負けた方がジュースをごちそうする。よく見られる光景であり、誰もが気軽に行いそうです。しかし、よく考えると、このような行為は一種のギャンブルであり、賭博に当たり禁止されているのではないかと思われます。
刑法上の「賭博」とは、偶然の勝敗により財物や財産上の利益の得喪(得ることと失うこと)を争う行為とされています。分かりやすくいえば、確実ではない事柄について何らかの勝負を行い、結果によって、お金や価値のある物をやり取りすることをいいます。
賭けゴルフや賭けマージャンなどがその典型であり、最初から勝ち負けが決まっていなければ、プレーヤーの腕などによって勝敗の確率が変わったとしても賭博といえます。そうすると、ゴルフのスコアという偶然の勝負を行い、負けた方がジュースをごちそうするという今回の行為は、賭博に当たります。
もっとも、全てが賭博罪の対象にはなりません。「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまる場合」、つまり、すぐに使ってなくなってしまう物、例えば食事や飲み物などを賭けたにすぎない場合は、日常的な娯楽の範囲内であるとして、賭博罪としては処罰されません。
今回相談いただいたケースでは、ごちそうするジュースが「一時の娯楽に供する物」といえる限り、賭博罪で処罰されることはないと思われます。
なお、賭ける対象が現金である場合には、たとえ、すぐになくなってしまうような少額の現金としても、賭博罪が成立するとされています。また、現金は、一時の娯楽に供する物の代金として賭けられた場合であっても、賭博罪が成立する可能性があります。
賭博罪については50万円以下の罰金または科料が、さらに重い常習賭博罪については3年以下の懲役刑が定められています。友人と興じたゴルフやゲームでうっかり逮捕ということを防ぐためにも、こうした線引きについては十分に注意すべきでしょう。

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