くらしの法律相談

HOME > くらしの法律相談 > 2014年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談 >子どもの自転車事故に備えは必要か?−個人賠償責任保険に加入を
消費者問題判例検索
弁護士と司法書士の違い
弁護士の職務と行政書士の職務の違い
ヒマリオンの部屋
こんなときはこちら
アクセス連絡先はこちら

2014年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

子どもの自転車事故に備えは必要か?−個人賠償責任保険に加入を 神戸新聞 2014年11月19日掲載

執筆者:杉野 直子弁護士

Q:小学5年生の息子がいます。自転車の乗り方が乱暴で、誰かをけがさせたらどうしようと心配しています。万一事故が起こった場合、私は賠償義務がありますか。事故に備えて、何かできることはないですか。

A:結論として、本件の場合、万一事故が起こったときは、親に賠償義務が発生する可能性が高いです。
未成年者が事故を起こした場合、親が賠償義務を負うかは、ケースによって分かれます。責任能力がない未成年の場合、親はほぼ損害賠償義務を負います(民法714条1項)=@。責任能力がある未成年の場合、親に監督義務違反が認められれば損害賠償義務を負い(民法709条)、監督義務違反が認められなければ損害賠償義務を免れます=A。
@のときも、監督義務者が義務を怠らなければ免責されると定められています(民法714条1項ただし書き)。しかし、責任能力がない未成年が不法行為をした場合、親の損害賠償義務を免責した裁判例は、出版された裁判例集では見当たらないので、親は損害賠償責任を負うと考えた方がいいでしょう。
責任能力の有無は、年齢で画一的に決まる訳ではありませんが、通常小学校を終える程度の年齢になれば、あると考えられています。
本件の場合、息子さんは小5なので、一般に責任能力はないと考えられます。ただ、小学校高学年なので、あると判断される可能性もあり得ます。
責任能力があると判断された場合、親の監督義務違反の有無が問題となりますが、本件では、親が息子の自転車の乗り方が乱暴であることを認識しながらも、事故を防げなかったので、監督義務違反が認められると思われます。結局、本件では、万一の場合、親は賠償義務を負う可能性が高いです。
そこで、万一事故が起こった場合に備えて、個人賠償責任保険に加入しておくことをお勧めします。個人賠償責任保険は、自動車保険、火災保険、傷害保険、生協の共済(コープ共済)の特約として契約している場合がありますので、まずは契約している保険の内容についてご確認ください。
なお、兵庫県は、自転車保険の加入を義務づける全国初の条例案を、県議会に提出する方針です。要注目ですね。

掲載年一覧

ページのトップへ
兵庫県弁護士会