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2014年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

PTAが出す表彰状にアニメキャラ使えるか−原則として著作権侵害に 神戸新聞 2014年12月17日掲載

執筆者:高田 晃子弁護士

Q:小学校のPTA活動で、アニメの人気キャラクターを載せた表彰状を作成して、児童に渡そうと思っています。法律的に問題ありますか。

A:アニメの人気キャラクターは、著作権法で保護されている「著作物」に当たります。著作物を複製(印刷などによる再製)するには、著作権者(著作物を創作した者)の許諾を得なければならないのが原則です。
今回の「アニメの人気キャラクターを表彰状に載せること」は、「著作物の複製」に当たりますので、原則からすれば、著作権者に許諾を得る必要があります。
しかし、著作権法には、著作権者に許諾を得ることなく無断で著作物を複製できる例外規定が設けられています。この例外規定では「学校などの教育機関において、教育を担当する者(教師)や授業を受ける者(生徒)が、授業の過程において使用するために著作物を複製する場合には、著作権者に許諾を得ることなく著作物を複製することができる」とされています。
「授業の過程」には、授業そのものだけではなく、教育課程に位置付けられた運動会や文化祭などの行事も含まれます。ただ、あくまで授業に使用することを目的として必要な限度、つまり複製を行うことで一定の教育効果が期待される場面でのみ例外規定が適用されると考えるべきでしょう。
では、今回のケースに、例外規定は適用されるでしょうか。PTAは構成員に教師も含まれているものの、このような表彰状の作成は保護者が行うことが多いと思います。例外規定は「教育を担当する者」の複製のみが許されているので、保護者が行う複製には適用されないと考えられます。また、表彰状にアニメのキャラクターを掲載することで、一定の教育効果が得られるというのも考えにくいでしょう。
よって、今回のケースは、法律的な問題があると考えられます。とはいえ、実際に著作権者から著作権侵害を問われるのか、また、どのような場合に、例外規定が適用されるのか判断が難しい場合もあります。そのような場合は近くの弁護士会や弁護士に相談してください。

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