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2015年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

いいがかり的な裁判起こされ、多額の出費−訴訟提起が違法なら賠償請求 神戸新聞 2015年3月4日掲載

執筆者:中松 義貴弁護士

Q:もともと仲が悪い隣人から、わが家の生活音がうるさいとして裁判を起こされました。いいがかり的な裁判で、弁護士費用など多額の出費をせざるをえませんでした。隣人に何か請求できないでしょうか。

A:隣人からいいがかり的な裁判を起こされ、その対応のために弁護士費用などを出費した場合、訴訟提起自体が違法として損害賠償請求をすることが考えられます。
訴訟提起自体が違法といえるのは、相手が不当な目的のためにうそをついて提起したときや、少し考えれば訴えが認められないことが分かるのに軽率にも提起したときです。
裏を返せば、隣人が十分な調査や準備をしたものの、記憶違いや一般的にあり得る思い違いをしていたため、その訴えが認められなかったとき、訴訟提起が違法とされる可能性は低いといえます。
今回の事例でいえば、隣人が、日頃から関係の良くなかったあなたを訴訟に巻き込んで嫌な思いをさせるために、大きな生活音があったとうそをついて訴訟提起した場合には、それが違法とされる可能性があります。
不当な訴訟提起であるとして損害賠償請求が認められた裁判の実例を挙げます。従業員が、会社代表者の指示で、会社の預金などの払い戻しを受け、そのお金の大部分を代表者に渡し、その他は会社の支払いに充てられたにもかかわらず、「従業員が横領をした」と会社が訴訟を提起した▽お金を貸して、返してもらったにもかかわらず、借用書が手元に残っていたので訴訟を提起した−などの例があります。
これらをみると、不当な訴訟提起として損害賠償請求が認められるのは、非常に悪質な場合に限られ、請求を認めた裁判例はそれほど多くはありません。
訴訟提起が違法であった場合、弁護士費用相当額は損害として認められ、他に訴訟に対応したことにより精神的苦痛を負ったとして慰謝料の請求が認められることもあります。
訴訟提起が違法か否かについては慎重な判断が必要になりますので、事前に弁護士に相談されることをお勧めします。

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