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2015年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

2年前の請求書がスナックから届く−時効成立を債権者に伝えて 神戸新聞 2015年6月3日掲載

執筆者:馬場 民生弁護士

Q:以前つけ払いでよく通っていたスナックから、2年前の請求書が届きました。請求書を送り忘れていたということです。時間がたっており、よく覚えていないのですが、払わなければならないのでしょうか。

A:請求書や督促状が届いたからといって、あわてて支払ってはいけません。本当に未払いなのか、そうだったとしても時効になっていないのかを確認する必要があります。
相談のケースでも支払うべき義務があるとは限りません。既に支払い済みなのにもかかわらず、スナックが勘違いして請求書を送ってきたのかもしれません。時には相談者が通っていなかった分まで請求されていることもありえます。ですから、まずは本当に未払いなのかをしっかりと確認しましょう。
次に、仮に未払いだったとしても、必ずしも支払わなければならないとは限りません。請求されたスナックの代金に消滅時効が成立している可能性があるからです。
民法174条には、スナックのような飲食店の代金について「1年間行使しないときは、消滅する」と規定されています。2年前の請求書が届いたということは、1年間を超えて権利を行使していなかったということです。
もっとも代金を請求されなかったのみで時効が成立するわけではなく、時効になったとスナックに伝えなければなりません。時効になったと債権者に伝えることを、時効の援用といいます。「時効を援用します」と書いて内容証明郵便を送ってください。
ここで一つ注意点があります。時効になったと主張して支払いを免れたいのであれば、未払い代金があることを認めたり、請求額の一部を支払ったりしてはいけません。このようなことをしてしまうと時効を主張できなくなります。
ところで、民法が改正され、2018年から時効期間が5年に変更される見込みです。改正民法の施行後は、ご相談のケースでは時効が成立しないことになります。

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