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2016年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

借金があれば生活保護受けられないのか−要件を満たす限り受給可能 神戸新聞 2016年1月6日掲載

執筆者:中山 泰誠弁護士

Q:病気で働けなくなったことから、預貯金も全てなくなり、消費者金融からの借金だけが残りました。「借金があると生活保護を受けられない」と聞いたことがあるのですが、これからどうしたらいいでしょうか。

A:生活保護は、生活に困っている程度に応じ、必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、自立を助けることを目的とする制度です。生活保護法の定める要件を満たす限り、保護を受けられます。
保護が必要かどうかは、原則として、「世帯収入」と厚生労働大臣の定める基準で計算される「最低生活費」との対比により判断されます。保護を受けなければ、最低限度の生活が維持できない状態であるのかどうかが判断のポイントです。
資産の有無は問題となりますが、借金の有無は原則として関係がありません。従って、「借金があるから保護が受けられない」と言われたら、それは誤りなので注意が必要です。
ただし、保護を受けたことにより、借金の返済が免除されるわけではありません。保護を受けた後も、消費者金融から支払いを求められることはあるでしょう。しかし、保護費は、あくまで受給者の生活を維持するために支給されるものなので、借金の返済に充てることはできません。
このため、福祉事務所から、借金の有無を確認されたり、返済しないよう指導されたりすることがあります。指導に従わなかった場合、保護を打ち切られてしまうこともあります。支払いを怠ったとしても、保護費を差し押さえることは禁止されていますので、心配する必要はありません。
本件の場合、生活費がないだけでなく、病気の治療費も必要と考えられます。早期に治療し、生活を立て直していくためにも、保護の申請をお勧めします。また、将来的に生活を立て直し、自力で生活をしていくにあたり、借金をどうするのかを考え、破産などの手続きを検討する必要もあるでしょう。
保護の申請が認められない場合や、破産などの債務整理を検討される場合は、弁護士ら専門家にご相談されることをお勧めいたします。

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