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2016年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

未消化の有休買い取り会社に請求できるか−応じてもらうよう交渉して 神戸新聞 2016年2月3日掲載

執筆者:北江 康親弁護士

Q:今月末に退職しますが、引き継ぎなどの業務が忙しく、有給休暇を消化できそうにありません。退職に当たり、有給休暇の買い取りを会社に請求できますか。

A:退職の際に会社に請求して、未消化の有給休暇を買い取ってもらうこと自体は可能です。ただし、会社には未消化分を買い取る義務はなく、義務付ける規定や合意がなければ、会社に対して買い取りを強制できません。
退職の際にはまず、会社の就業規則などに有給休暇未消化分の買い取りの規定が存在するかを確認しましょう。規定がなければ、会社に対し、買い取りに応じてもらうよう交渉する必要があります。未消化分の買い取り額については、法律上の規定が存在しません。会社に規定が存在しなければ、通常の給与額、平均賃金、健康保険法上の標準報酬額などの算出方法に準じて買い取りをしてもらうよう会社と交渉し、額を決定しなければなりません。
では、設問のようなケースで、会社が有給休暇の買い取りの規定を設けておらず、買い取りに応じてくれない場合についてですが、未消化日数分だけ退職日を遅らせて、有給休暇を消化することで、その分を給与として受け取り、買い取りと同様の結果を得ることが可能です。
会社が買い取りに応じてくれないと思われる場合には、退職に伴う業務の引き継ぎなどに必要な日数を考慮の上、退職日を遅らせるなどし、できる限り計画的に退職日までに有給休暇未消化分を消化することをお勧めします。退職日以後に有給休暇の消化はできませんので、気を付けてください。
有給休暇の日数や有給休暇の消化などに関して紛争になることが多いです。有給休暇のことでお困りの際は、弁護士ら専門家に相談されることをお勧めします。
また、有給休暇に関して会社と紛争が生じた場合、労働基準監督署や労働局での相談や、労働組合による会社との団体交渉によって解決することがありますので、これらも紛争解決手段の一つとしてご検討ください。

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