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2016年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

追突事故でベンツ故障 代車費用請求できるか−同種の車使う相当性が問題に 神戸新聞 2016年8月3日掲載

執筆者:猪早 剛史弁護士

Q:赤信号で停車中、追突されました。ベンツに乗っており、仕事で車を使う必要がありますので、修理期間に同クラスのベンツ(日額3万円)を代車として使うことを考えていますが、認められるでしょうか?

A:交通事故の加害者に対しては、民法709条などに基づき、損害賠償請求できます。代車費用の請求が認められるためには、「代車使用の必要性」が認められる必要があります。
今回の事案については、「仕事で車を使用する必要」があるということなので、代車使用の必要性は、認められる可能性が高いと考えます。もっとも、@修理期間全てについて請求できるのかA日額3万円もする同クラスのベンツを基準に請求できるのか―については問題が生じます。
@について、代車費用を請求できる期間は、事故車両の修理に要する相当期間に限られます。修理期間は、通常1〜2週間程度ですが、修理期間が長引いた場合、その事情を個別に主張する必要が生じる場合があります。
例えば、今回の場合、外国車ですので、国外からの部品の取り寄せに時間を要したなど、修理期間が長引いた事情を、主張する必要があります。
Aについては、「代車の種類(グレード)の相当性」が問題となります。裁判例の中には、営業車として使用していたキャデラックの代車として、キャデラックを使った事案について、国産高級車で代替できること、代車として同じものを使用しなくても「営業活動に与える支障」が特段認められないことなどを理由に、代車使用料を否定した事例があります。
今回の事案でも、同クラスのベンツ(日額3万円)の代車費用を請求できるかは、個別の事情によって、結論が変わることとなります。同クラスのベンツを使用する相当性が否定された場合、加害者に対しては、国産車または国産高級車クラスの代車費用しか請求することができなくなります。
このような場合、実際に支出した代車費用の一部が請求できないこととなりますので、事前に弁護士に相談することをお勧めします。

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