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1998年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

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「男女間の法律問題は-30日に神戸でシンポ」神戸新聞 1998年5月15日掲載

執筆者:柴田 真里弁護士

セクシュアルハラスメントや夫婦間暴力が法廷の場に持ち込まれるケースが増えてきました。今回は、それらの問題をテーマに神戸弁護士会が主催するシンポジウムの紹介です。

学生:男女間に生じる法律問題には、どのようなものがありますか。

弁護士:解決が困難なものにはセクシュアルハラスメントや夫婦間暴力かあります。

学生:セクシュアルハラスメントとはどのようなことですか。

弁護士:一般に「性的嫌がらせ」と訳されていますが、正確には「相手方の望まない性的働きかけで相手方の職場環境に悪影響を与えるもの」をいいます。

学生:もう少し具体的に教えてください。

弁護士:まず、相手が歓迎していないのに性的な行為をしたり、応じなかった女性の昇進を遅らせるなど労働条件上の不利益を与えたりすることです。

学生:被害者の女性はどのように救済されますか。

弁護士:相手の男性や雇い主の会社に対し、損害賠償請求をすることが考えられます。

学生:夫婦間暴力も解決が難しいと言われましたか、どうしてですか。

弁護士:まったくの他人間の暴力と違い、家庭という密室の中で行われるので実態が明らかになりにくいのです。警察に相談しても家庭内の問題として取り合ってもらえないことも多いようです。

学生:もっと詳しく勉強したいのですが。

弁護士:神戸弁護士会は、五月三十日午後一時から県私学会館四階大ホールで「女性と裁判」と思するシンポジウムを行います。福島瑞穂弁護士を迎え、セクシュアルハラスメント、夫婦間暴力、性暴力などについて講演やパネルディスカッションが行われるのでぜひ参加してみてください。(問い合わせは 同弁護士会TEL 078・341・7061。入場無料)