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2002年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

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「中古車メーターの改ざん-消費者契約法で売買取り消し」神戸新聞 2002年9月17日掲載

執筆者:鈴木 亮弁護士

中古車センターで車を買ったところ、走行距離のメーターが実際より10万キロ少なく改ざんされていました。だれにどのように請求ができますか。

弁護士:10万キロも改ざんされていては期待はずれでしょうね。

相談者:はい。車はいらないので、払ったお金を返してほしいのです。

弁護士:走行距離について、中古車センターから説明を受けましたか。

相談者:センターの店員にこの車の購入を勧められた際に、説明を受けました。それを真実と誤信して買ったのです。

弁護士:どういう目的で車を買ったのですか。

相談者:休日の買い物やドライブのためです。

弁護士:あなたのケースの場合、消費者契約法4条1項1号により、車の売買契約を取り消すことができるでしょう。消費者契約法は、契約をめぐるトラブルが生じた場合に、消費者の利益を守るための法律です。知っておかれると役に立つでしょう。

相談者:契約が取り消されるとどうなるのですか。

弁護士:契約は最初からなかったものとして扱われるので、あなたは中古車センターに車を返還し、購入代金の返還を求めることができます。

相談者:中古車センターが改ざんの事実を知らなくても取り消せますか。

弁護士:はい。中古車センターが、走行距離について客観的に真実と異なる事実を告げたかどうかが問題なのです。

相談者:取り消しはいつでもできるのですか。

弁護士:いいえ。この取消権は、あなたが改ざんの事実に気付いてから6カ月間か、または契約締結の時から5年のいずれかが経過したときは、行使できなくなります。

相談者:さっそく取り消しします。どういう方法ですればいいのですか。

弁護士:取消権の行使方法に制限はありません。メールや電話でもできます。しかし証拠を残すために、内容証明郵便で中古車センターに、契約を取り消すことを伝えた方がいいでしょうね。

相談者:車の登録費用や保険料が無駄になってしまうので、損害賠償も請求したいのですが。

弁護士:場合にもよりますが例えば、中古車センターがメーター改ざんの事実を知っていた、あるいは不注意で知らなかったような場合には、センターに損害賠償請求もできるでしょうね。