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2004年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

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「解約時の買い取り請求-契約書で再確認を」神戸新聞 2004年7月20日掲載

執筆者:尾﨑 宏明弁護士

Q:事務室用貸室を借りて保険代理店をしていました。入居時には内壁すらない状態だったため、オーナーとも相談し、了承を得て内壁、配線、天井埋込型のエアコンなどを買いそろえました。今回、解約に際して内装、エアコンなどをオーナーに買い取ってほしいのですが、可能でしょうか。

A:ご相談のような事務所用貸室の内壁、配線、天井埋め込み型のエアコンなどについては、借家法・借地借家法により、次のような場合には借り主の買い取り請求が認められています。

それは、(1)これらを賃貸人の同意を得て取り付けた場合(または賃貸人から買った場合)で、(2)賃貸借契約が期間満了または解約申し入れにより終了した場合です。

今回のご相談の方は、オーナーの了承を得ておられますし、解約に際して買い取ってくれないかということですので、いずれの条件も満たしていることとなります。

ただ、これらの条件を満たせば必ず買い取ってもらえるというわけではありません。
というのも賃貸借契約を結んだ時期により適用される法律が異なるからです。
もし、この物件を借りられたのが1992年(平成4年)8月以前でしたら、借家法が適用され原則としてオーナーに買い取ってもらうことができます。ただし、買い取り金額は現在の時価となりますので注意してください。

他方、借地借家法の施行された92年8月1日以降に賃貸借契約を結んで借りられた場合には、賃貸借契約書を確認する必要があります。

その中に、「契約が終了しても買い取りを請求できない」「借り主の費用で撤去する」などという契約条項が定められていないでしょうか。もし、このような条項がある場合には、オーナーに対して買い取りを請求することができません。

賃貸借契約を結んだ時期も契約の内容も賃貸借契約書に書かれていますので、まずは一度契約書で確認されることをおすすめします。