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2002年 神戸新聞掲載『くらしの法律相談』

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「飲酒運転-度重ねれば懲役刑も」神戸新聞 2002年2月19日掲載

執筆者:藤原 唯人弁護士

夫は接待が多いらしく、週に何度もお酒を飲んでは、車を運転して帰ってきます。飲んだら運転しないよう何度も言っているのですが、「絶対に大丈夫だ」と言って聴き入れてくれません。本当に夫は大丈夫なのでしょうか。

弁護士:言うまでもないことですが、ご主人のされていることは立派な法律違反です。道路交通法に「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と定められています。

相談者:ということは何か処罰を受けるのですか。

弁護士:はい。例えば呼気1リットル中にアルコールが0・25ミリリットル以上含まれている状態であれば、酒気帯び運転として3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金を受けることになります。またアルコールの影響で正常な運転ができない恐れがある状態に至っていれば、酒酔い運転として2年以下の懲役または10万円以下の罰金に処せられます。

相談者:二つの違いは。

弁護士:「酒気帯び」は画一的に基準が決められているのに対して、「酒酔い」は運転者によって基準が異なることですね。お酒の強いか弱いかは人によってさまざまですから、画一的な基準だけでは決められません。幸か不幸かご主人はこれまで検挙されていないようですが、このまま飲酒運転を続ければ検挙されるのは時間の問題でしょう。

相談者:検挙されると。

弁護士:通常、簡易裁判所の略式命令により罰金が科せられます。

相談者:それはどういったものですか。

弁護士:検察庁から略式手続きにより起訴した旨の通知が来ますから、これを持って簡易裁判所に罰金を納めに行かなくてはなりません。

相談者:でも罰金で済むのですね。

弁護士:とんでもない。罰金が続くと、単なる略式命令ではなく、法廷を使った正式裁判が開かれ、懲役刑が科せられることになります。つまり「刑務所に行け」という判決が下されるのです。

相談者:大変ですね。

弁護士:飲酒運転は大事故を起こす可能性が高いのですから、当然です。

相談者:万が一、飲酒運転で人身事故が起こったらどうなりますか。

弁護士:たとえ略式命令を受けたことがなくても、飲酒運転による人身事故となれば、通常、業務上過失致死傷罪として正式裁判を受ける必要がありますし、また被害者に対する損害賠償といった法律問題も生じてきます。

相談者:分かりました。飲酒運転は、大きな問題に発展する恐れがあるのですね。痛い目に遭ってからでは遅いので、主人によく言って聴かせます。