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くらしの法律相談(2008年-2016年)

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2013年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

少年犯罪の手続き-最大20日の勾留後、家裁送致 神戸新聞 2013年8月20日掲載

執筆者:青木 志帆弁護士

Q:15歳になる子どもが友達にけがをさせて、警察に逮捕されました。今後どのような手続きとなるのでしょうか。鑑別所に入るのでしょうか。

A:罪を犯した未成年者のことを法律上、男女問わず「少年」といいます。少年の場合、最終的には刑事裁判ではなく、家庭裁判所での「審判」手続きで処遇が決まる点で、成人の刑事手続きと大きな違いがあります。
 ただ、警察による捜査段階の手続きについては、成人とほとんど違いはありません。逮捕後、72時間以内に裁判所から、「勾留」または「勾留に代わる観護措置」の決定がなされます。勾留の場合、この決定からまず10日間は警察署の留置施設に拘束され、少年は取り調べなどの捜査を受けます。この10日間でも捜査が終わらなかったときは、1回だけ、さらに10日間の勾留延長が認められます。勾留に代わる観護措置の場合には延長はなく、収容先も鑑別所となります。
 こうして最大20日間で捜査が終了すると、すべての少年事件が家庭裁判所へ送致されます。すると今度は家庭裁判所から「観護措置決定」がなされます。これは、少年鑑別所に収容しながら、少年の心身を、心理学的、教育的な観点から調べる手続きです。こうして、逮捕・勾留された少年が家裁へ送致されると、ほとんどのケースで少年鑑別所へ移送されます。
 観護措置の期間中は、家庭裁判所調査官が、少年の学校や就労先、家庭環境などを調査しますので、ご家族の方が面談を求められることもあります。観護措置の期間は、ほとんどのケースで観護措置決定から4週間です。この期間内に家庭裁判所で審判が開かれ、その少年の処遇(保護観察に付するか、少年院へ送致するかなど)が決められます。

 なお、傷害事件であれば、逮捕から家裁送致までの間は国選弁護人を、家裁送致後は付添人弁護士を選任することができます。費用の扶助制度もありますので、一度弁護士会へご相談にお越しください。